BOAT RACE ビッグレース現場レポート

宮島グラチャン 準優私的回顧

 だが、このターンが大きく漏れる。毒島には珍しいミスターン。辻のジャブのようなプレッシャーが利いたのかも知れない。漏れて流れて膨らんでいる間に、小さく差した辻の舳先が突き刺さった。こうなってしまえば、パワーは断然辻に分がある。ぐいぐい舳先が食い込み、バック中間で並んだ。追って追って追って追って、ついに2着に手が届く位置まで辿り着いた。ただ、相手が毒島、桐生、茅原の場合、これでやっと五分五分程度のポジションなのだ。毒島がすっと腰を持ち上げた。あのターンの準備だ。もちろん、辻もその脅威を痛いほど知っている。最終ターンマークが近づいても、すぐに先マイには行かない。むしろ外の毒島に身を預けるようにもたれかかり、それから鋭角にハンドルを切った。毒島のターンは例によって強烈だったが、辻に煽られた分だけ出口からの加速に勢いがなかった。  1着・松井、2着・辻。

「このレースを生で観られただけでも、来て良かったよ~!」  スタンドにいたオッサンが、上気した顔で言った。まったく同感だ。王者の覚悟と忍者の猛追、そして息を呑むラストチェイス。ピットアウトからゴールまで、ボートレースの魅力が余すところなく盛り込まれていた。まだボートレースを観たことのないすべての人々に観せたい。そう思わせる名勝負だった。

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  • posted by boatrace
  • 2015/06/27 20:16

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